カードローンの多重申込み。審査でマイナス評価になる基準
2016/06/19
カードローンやキャッシングに限らずクレジットカードでも短期間にいくつも申込みを行うと審査に落ちやすくなるといわれています。業者によっては短期間に多数の申込みの記録がある「多重申込み」を理由に審査に落とすことがあります。
多重申込みが審査落ちの原因となりやすいことを俗に「申込みブラック」なんていいますが、具体的にどのくらいの申込みをすると多重申込みとなってしまうのか審査で落とされる理由も含めて書いていきたいと思います。
申込んだ事実は信用情報機関に登録される
申込みをすると申込みを受けた業者は審査を行います。その時、信用情報機関の登録情報を照会して他社取引の状況や返済状況を確認しますが、照会するためにはまず信用情報機関に申込みがあった事実を登録しなければ照会できないようになっています。
この申込情報はいつどんな商品(カードローンやクレジットカード等)を申込んだのかが記録されていて、他社が信用情報を照会すると申込情報も一緒に表示されるようになっています。この記録は最長6か月間残ります。
「簡易診断」は信用情報機関に登録されない
各社のサイトをみると、『お借入れ可能かどうか診断します』とか、『3項目チェックお試し診断』といった簡易診断のコンテンツがあります。これらはあくまでも広告の一種なので使ったからといって信用情報機関に申込み情報が登録されることはありません。
申込みは瞬時に信用情報機関に登録されることもある
カードローンの申込みをする方法として以下の4つがあります。
- ネットからの申込み
- 店頭や無人契約機からの申込み
- 電話や郵送での申込み
信用情報機関への申込情報の登録は基本的に業者側が申込書類を受け取った時点で行われます。電話の場合は登録に必要な氏名や住所等の情報を聞きとり次第、無人契約機の場合は必要情報の入力が完了した時点で登録されます。
ネットからの申込みの場合、手作業で信用情報を照会している中小の業者を除いて、申込み情報を送信した時点で自動的に申込みの記録が信用情報機関に登録され機械審査が行われます。
なぜ申込情報をリアルタイムに登録する必要があるのか
カードローンやキャッシングを取り扱う業者が申込情報をすぐに登録する理由は、登録されている信用情報のタイムラグによって誤った与信審査を避けるためです。
特に消費者金融の場合、1日に何軒も消費者金融をまわる申込者が多いため、同じ日に他社で借入または申込んだ情報が登録されていないと、その借入や申込みがないという誤った情報に基づいて与信審査を行ってしまうおそれがあります。
そのため消費者金融会社が主に加盟する信用情報機関であるJICCはネットが普及する前から借入状況も含めた情報をほぼリアルタイムで更新しています。現在はJICC以外の信用情報機関も申込情報に関してはほぼリアルタイムで更新されるようになっています。
多重申込みがマイナス評価になる理由
まず、「多重申込み」の定義について明らかにしておきたいと思います。ここでいう多重申込みは同日-2週間程度の短い期間での申込みとお考えください。また、クレジットカードのショッピング枠やショッピングローンは含まず、無担保ローン(カードローンやキャッシング)の申込み記録が対象です。
多重申込みをする理由は、人によって違いはあるでしょうが多くの場合資金的にひっ迫しているからです。時間のあるときに関心のあるところにいくつか申込んでみたということもあるでしょうが、審査をする側はそこまで好意的にはとらえません。審査は基本的に申込内容、記載内容を疑うことが鉄則です。
「お金が足りないから申込みをするんだ!」と思われる方もいらっしゃるでしょうがカードローンの審査で重要なことは収入が安定していること、もっといえば収支をふくめた生活基盤が安定していることです。
カードローンは契約後長期にわたって無担保融資枠を設けるという商品の性質上安定性は必要不可欠なことです。そのため資金的にひっ迫している状態と判断されると審査に大きく響いてきます。
特に短期間で何件も申込んでいる場合、審査をする側からみると「何かおかしい」と疑いの目を向けずにはいられません。これが多重申込みが審査でひっかかる原因です。
クレジットスコアリングでは借入状況とともに申込件数が評価される
審査の際に使われるクレジットスコアリングでは、借入状況に申込件数や契約件数をリンクさせて評価の対象としています。
短期間で多数の申込みをした属性を持つ集団は90日以内に自社または他社の支払いが滞る確率がそうでない集団に比べて高くなります。時間軸をさらに長くするとより高くなります。
つまり、多重申込みはデフォルトリスク(債務不履行の危険性)が高いとみなされます。
よって、他社に借入がある状態で短期間に多重申込みを行うと、より高い確率で審査に通らなくなってしまいます。また、既に契約しているカードローンの途上与信で多重申込みが原因で利用停止になる恐れもあります。
運よく1件目、2件目で契約できればいいのですが、契約できるまで申込みを乱れ撃ちしてもいい結果が得られないどころか、申込み記録が積みあがって信用情報にキズをつけてしまうだけです。
条件比較のために申込むをするのは控えた方がいい
保険やその他のサービスでは関心のあるところから見積もりをとって比較したうえで申込みをすることが一般的です。しかしカードローンの場合、見積もりというものは今のところ存在しません。
申込みをしてこちら側からキャンセルしたとしても、信用情報に申込情報が登録されて契約情報がない場合、審査をする側には「断られたのかな?」と思われてしまいます。
カードローンの場合、銀行系や消費者金融系によって差はありますが、契約当初の極度額(使用限度額)は似たり寄ったりです。思ったような条件が得られなかった場合でも、いきなりすぐ他社に申込むのは控えた方が賢明です。
借り換えを検討する場合であっても同時に数社に申込むのは非常にリスキーなので控えた方がいいでしょう。
■ 関連情報: 「カードローンの初回契約時どのくらいの限度額になることが多い?」
多重申込みをすると絶対に審査に通らないのか
多重申込みをすると絶対に審査に通らないわけではありません。申込情報はあくまでも審査の一材料に過ぎません。
しかし、上に挙げた理由でマイナス材料にはなります。申込件数が1件だった場合と比較すると、多重申込みをした場合、極度額(使用限度額)などの条件が悪くなる可能性が高くなります。
自動契約機で表示される系列ローンは問題ないのか
銀行のローン契約機では銀行のローンの審査に通らなかった時に銀行系列の消費者金融の商品が案内されることがあります。「カスケード事業」と呼ばれるもので、銀行の審査基準に満たない場合でも消費者金融の審査基準で再審査をして、グループとして申込者の取り込みを図るために行われている施策です。
ローン契約機で表示される消費者金融は多くて2社程度なので、銀行系カードローンの審査に落ちて系列の消費者金融のカードローンに申込みをしたとしても審査に影響はありません。
案内しておいて審査に影響があったとしたらそれはそれでおかしな話ですからね。
何件からが多重申込みになるのか
業者によって審査基準が異なりますので具体的な数字を挙げることは難しいところですが、同日-2週間程度の短い期間で3件以上の申込みを行うと銀行系では基本的にネガティブ要因となります。
一口に銀行系といっても様々ですが、審査基準がそれほど厳しくないところであっても5件を超えてくると審査で引っかかる可能性が高くなってくると思われます。
消費者金融系の場合、銀行系に比べると申込件数自体には比較的寛容です。申込件数が多かったり同じ日に別の消費者金融で申込みをしていた時には電話でその理由を尋ねられることがありますが、借入理由に合理性があれば審査に通る可能性はあります。
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