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雑記

消費者金融はなぜ駅前の"サラ金ビル"に集中するのか

2018/01/19

サラ金ビルが出来上がる理由を解説します

By: yoppy

駅前に必ずあるものといえば、格安チケット屋、食堂、そして大手消費者金融が集団で入居している通称「サラ金ビル」です。

上から下まで消費者金融の看板がこれでもかと敷き詰められたサラ金ビルはパチンコ屋のネオンと並んで都市景観を害するものとしてやり玉に挙げられることも多いですが、一方で日本的な都市風景の象徴でもあります。

今回はそんなサラ金ビルがどのようにして出来上がり、そしてこれからどうなっていくかについて書いてみたいと思います。

なぜサラ金は一ヵ所に集まったのか。その3つの理由。

消費者金融はなぜか同じビルに集まる習性があります。北は北海道から南は沖縄に至るまで全国各地どこへ行っても消費者金融が集団で入居するサラ金ビルは存在しています。

1階から最上階までコンビニで埋め尽くされたビルなどありませんし、歯医者だけで埋まっているビルもありません。「医療ビル」という形態の病院が集団で入居するビルはありますが、同じ診療科のクリニックがテナントとなることは基本的にありません。1階が外科、2階が内科、3階が眼科といった具合です。

どの業界であれ出店をする際競合調査をして同業他社と商圏が被らないように出店するのが一般的です。

しかし、消費者金融は駅前や繁華街の同じビルに集まります。地方でも幹線道路沿いのプレハブ小屋に大手消費者金融はかたまって無人契約機を設置しています。これにはいくつかの理由があります。

ビルオーナーが消費者金融に冷たかった

まず最初の理由として、ビルオーナーの多くが消費者金融の入居に消極的だったという事情があります。

ビルオーナーというよりは、1階に入居するテナントが消費者金融に限らず金融屋を快く思わなかったという方が正しいかもしれません。

繁華街にある商業ビルは1階が最もテナント料が高いため1階部分がそのビルの稼ぎ頭となります。1階にテナントが入居しているかどうかでそのビルの価値が決まるといっても過言ではありません。ビルオーナーにとって1階部分に長期間安定して入居してくれるテナントは大お得意様です。

その大お得意様の多くが金融屋が入居しているビルを敬遠する傾向にあり、同じビルに金融屋が入ってくると移転するところが出てきたり、空室となってもなかなか次のテナントが決まらないといったことがしばしば起こります。かつてほどではないにせよ、今でもその傾向はあります。

その理由について不動産屋に尋ねてみたところ「金融屋の看板があるとイメージが悪くなるからじゃないか」とのこと。

客足や売上などの数字の問題以前にイメージを大切にしたいテナントにとって金融屋というのはどうも煙たい存在のようです。

たしかに小洒落た美容院や喫茶店の上にびっしりと金融屋の看板があるとイメージも糞もあったもんじゃないですから、分からないでもない話です。 

そして繁華街のビルオーナーがことさら1階部分のテナントの意向を重視するのには繁華街のビル特有の事情があります。

繁華街のビルはオーナーが頻繁に変わることが多く最も収益の高い1階部分が空室のままだと転売の際の評価額に大きく影響してきます。

転売を前提とした売買が行われることが多いということは、空室ができた時にテナントがすぐに入るかどうかという点も評価に影響してきます。そんな事情もあってビルオーナーの多くは金融屋の入居に消極的でした。

今は商業ビルの空室率が上昇傾向にあるため以前ほど金融屋に厳しくはないでしょうが、それでも普通の小売店やサービス業に比べると敬遠されることが多いようです。

消費者金融がみんなで集まれば目立つから

そして次の理由は、同じビルに入居すれば目立つからです。

入居先探しが難航した結果同じビルに集まったともいえますが、1990年代以降消費者金融業界で自動契約機が広く用いられるようになってからは積極的に他の消費者金融が入居しているビルに出店するようになりました。

サラ金ビルは良くも悪くもとにかく目立ちます。

パチンコ屋のような派手な装飾があるわけではありませんが、遠くからでもサラ金ビルの存在ははっきりと分かります。もし消費者金融が1社だけビルに入居しているような状態だとおそらくそこまで目立たないでしょう。

しかし、集合体となると上から下まで消費者金融ですから自ずと目立つようになります。何の変哲もないただのビルがランドマークに化けてしまうのです。

目立てば集客力が上がりますし宣伝効果もあります。消費者金融が駅前のビルにかたまって入居するのは、利用者の利便性という点もさることながら、その宣伝効果を狙ってのことです。

サラ金ビルは営業店舗としての役割以上に街頭広告としての役割を担っています。高いテナント料を支払ってもそれを上回る集客が出来れば十分ペイできるというわけです。

自動契約機とペンシルビルの関係

1993年、消費者金融大手のアコムが自動契約機「むじんくん」を投入してからサラ金ビルは爆発的に増加しました。

自動契約機の登場で対面での利用をためらっていた層を取り込むことに成功し契約者数を伸ばしたこともあり、無人店舗の積極出店が可能になったからです。

この無人店舗が全国各地の駅前のペンシルビルを中心にサラ金ビルを形成していきました。

ペンシルビル(鉛筆ビル)とはビルのすき間に立つ細長いビルのことです。

1階部分はタバコ屋等の個人商店や立ち食い蕎麦、2階以上はスナック等の夜の店となっていることが一般的です。

無人店舗出店にあたって大手消費者金融はペンシルビルに目を付けました。

ペンシルビルは駅前にあったとしても狭すぎて需要が限られるため坪当たりのテナント料は周囲に比べ割安です。入居するテナントといえば、飲食店、美容院、チケット屋、タバコ屋、不動産屋等に限られてきます。

チケット屋とタバコ屋は路面店舗が基本となるため上層階に入居することはありませんし、飲食店でもそば屋や立ち飲み屋も入居する時は1階部分です。美容院も1階部分に入居したがる傾向があります。

元々限られた需要しかないペンシルビルの2階以上の部分に入居するテナントはスナックや小規模な事務所等さらに限られたところだけになります。

しかし駅前にしては割安なペンシルビルのテナント料もスナックにとっては割高です。顔と口コミで商売をするスナックは必ずしも駅の真ん前の目立つ場所に店を構える必要がないため、駅前のペンシルビルは全てにおいて中途半端な不人気物件の代表ともいえます。

そんな駅前のペンシルビルのオーナーは金融屋に対して冷ややかな態度をとりません。むしろ大歓迎といった感じです。

酔っ払いが問題を起こすこともありませんし長期安定したテナントになるからです。不動産屋の中には2階に大手消費者金融が無人店舗を開設すると他の大手にも無人店舗開設の営業をしていた業者もあったくらいです。

こうして1990年代の中頃には駅前や繁華街の目立つ場所にはサラ金ビルが必ず存在するといっていいくらいの状況が生まれました。

資金需要者を一ヵ所に集める効果がある

そして最後の3つ目の理由は、ビルが目立てばそれに吸い寄せられるように借入をしたい資金需要者が集まってくるからです。

大手消費者金融が駅前のペンシルビルに積極出店するようになってから同業他社が出店したビル周辺に集まる動きがさらに加速しました。以前は物件探しに難航した結果同じビルに入居していましたが、自動契約機登場後は積極的に同じビルもしくは近接のビルに消費者金融の店舗を設置するようになりました。

もちろんこれは資金需要者、つまり見込み客の集客効果を狙ってのことです。

今はネットで申込める時代ですが、ネット商取引が普及する2000年代前半までは直接店頭に出向いて申込みをしなければならなかったため、サラ金ビルの集客効果はそれはもう素晴らしいものでした。

サラ金ビルにやってきた資金需要者は、最初に申込みをしたところで審査に落ちると同じビルの他社に行き、そしてまた満足いく結果が得られなければ同じビルの他社に行く・・・といった感じでビル内に入居する消費者金融を金策のために回遊します。

そのため他社の審査に落ちたとしても自社で審査に通せる客がやってくる確率が同業者のいない場所に出店するよりも高くなります。

消費者金融の場合競合する同業他社とかたまっていた方がむしろ営業戦略上好ましいのです。これもサラ金ビルが出来上がる理由の一つです。

こうしてサテライトサラ金ビルも出来る

申込みをする際、多くの人は通常、大手から中堅、そして零細へと流れます。

そのため、大手のおこぼれを狙って中堅消費者金融が出店し、さらにそのおこぼれを狙った零細の街金が出店します。

大手の入居するサラ金ビルは駅前の一等地にあり賃料が割高なので零細の街金が入居するビルはサラ金ビルの近くにある古い雑居ビルです。こうしてサテライトサラ金ビルも出来上がります。

サラ金ビル林立の状況が一変した改正貸金業法とグレーゾーン金利撤廃

駅前や郊外のロードサイドにこれでもかというくらい出店攻勢をかけていた消費者金融業界に転機が訪れたのはグレーゾーン金利を無効とする最高裁判決が出てからのことです。

過払い金返還負担により大手消費者金融は経営の合理化を迫られ、最大手の武富士に至っては廃業を余儀なくされました。

最近では合理化による店舗整理で大手消費者金融が入居していたサラ金ビルも徐々に減ってきており、看板がひしめき合っていたサラ金ビルでも店舗整理に加え業者の統廃合で歯抜け状態になっているところも目立ってきました。

今現在残っているサラ金ビルはかつての出店攻勢をかけていた時代の名残ともいえます。

サラ金ビルは消滅する運命にある?

上述の通り大手消費者金融は新規出店を手控え、徐々に無人店舗も含めて統廃合を進めています。テナント料や自動契約機の維持管理コストがかかることがその原因ですが、実はサラ金ビルそのものがそう遠くない将来姿を消していく運命にあります。

消費者金融業界の過剰貸付防止に対する取り組み

なぜサラ金ビルが姿を消していくのかというと、業界の自主規制ルールでサラ金ビルの発生を防止する規定があるからです。

主だった貸金業者が加盟する「日本貸金業協会」という業界団体があります。民間団体ではありますが、改正貸金業法の施行に合わせて発足した実質金融庁の指導監督の下にある組織です。日本貸金業協会の指導に従わない場合は国の指導や処分の対象となることもあります。

その日本貸金業協会が「繁華街などの商業地域で同一の建物に既に2つ以上の貸金業者が有人店舗や無人店舗を設置している場合、原則として新たな出店を行わない」と自主規制規則(8条2項)で定めており、上から下まで消費者金融というサラ金ビルを生み出さないよう規制をかけています。

先にも書いた通りサラ金ビルが出来上がる理由の一つに「集客効果」がありました。その集客効果により「断られたら他所で」という流れが出来ており、これが多重債務と過剰貸し付けを生み出す温床となっているという批判を受けての規制措置です。

隣接ビルへの出店は規制されているわけではないという批判

この規制は「同じ建物に2つ以上の店舗を出店しない」というルールなので、隣接する建物への出店までも規制するものではありません。そのためこの条項について消費者金融業界に批判的な弁護士などから「となりのビルに出店するから意味がない」といった声があがっています。

たしかに隣に出店することも考えられますが、実際のところ今後隣接ビルへの出店が進むかというと、私はそうはならないと思っています。

サラ金ビルは自主規制規則がなくても消えていく3つの理由

隣接ビルへの出店が進まないと思う理由は以下の3つです。

  1. 主だった地域には既に出店済み
  2. 銀行グループ化と業務提携の強化
  3. 今後さらに加速するオンライン化と技術革新の流れ

まず第一に、先にも触れたとおり消費者金融会社は現在有人店舗無人店舗問わず店舗そのものを整理している真っ最中です。また、主だった場所には既に店舗を設置済みで隣のビルにわざわざ新規出店する意味がありません。

そして次にあげられる理由として、銀行との業務提携の強化です。

消費者金融大手3社のうちアコムは三菱UFJ系、プロミス(SMBCコンシューマーファイナンス)は三井住友系となっており、資本的に独立しているのはアイフル1社のみです。

独立しているアイフルは別として、その他の2社はグループ内での経営効率化のために銀行内の自動契約機を活用する動きに出てくるでしょうし、また、保証業務を通じて関係のできた地銀や信金信組をはじめとする金融機関ともさらなる業務提携が進み、銀行内やATM出張所内に自動契約機設置の動きが出てくるはずです。

なぜなら、地銀の多くは地元企業の減少と人口減により既存の企業融資や主力だった住宅ローンによる収益が年々期待できない状況になりつつあります。かつては銀行というと高給取りの代名詞のような存在でしたが、もうそんな時代はとっくの昔に終わっています。

そうなると、収益を確保するためにはATM網の開放にとどまらず店舗内の場所貸し、店頭での消費者金融のローン商品の販売代理も含めた提携に踏み切るところが出てきてもおかしくありません。

以前は消費者金融というとお世辞にもイメージがよろしくなく、また、銀行も個人向け商品の取り扱いにそれほど積極的ではなかったことから両者は同じ金貸しでも似ても似つかないところがありましたが、今は違います。

銀行も変わり、消費者金融会社もまた大部分は変わりました。

リテール分野(個人向け金融)での提携の流れは今後ますます加速していきます。

そうなると、わざわざ金のかかる自社調達テナントビルよりも銀行で間借り、あるいは銀行と共同でATM出張所を設置した方が経営コストもかかりませんから、消費者金融・銀行ともにメリットがあります。

そして最後にオンライン化と技術革新。

サラ金ビルが消えていく最大の理由は技術革新です。

申込みも借入れも今やネットで出来てしまう時代です。大手消費者金融であれば手続きは全てネット上で終わらせることが出来ますし、即日借入まで行うことができるようになっています。

例えば、大手消費者金融のプロミスでは借入も返済も全てスマホ一台で行うことが出来るようになっており、会員カードの発行を受けずに利用できるので自動契約機を利用する必要すらありません。

また、グループ銀行である三井住友銀行やジャパンネットバンクの口座に振込出金すれば会員カードがなくても24時間利用できるようになっています。カードレス化の流れはやがて他社にも波及していきます。

現時点では銀行決済の15時の壁があるため、会員カードなしでの休日夜間の利用は同一グループ内の銀行と提携ATMに限られますが、銀行間決済の24時間リアルタイム対応もそう遠くない将来実現します。

このような流れの中で自動契約機をわざわざ新たに設置する必要はありませんし、自動契約機の維持管理コストをコンビニ等の提携ATMの無料開放にでも当てた方が余程効果的です。

オンライン決済が一般化すれば必要最小限の自動契約機、その自動契約機は商業施設や銀行等に設置される程度になってくるはずです。

サラ金ビルは現代遺跡です

以上3つの理由によりサラ金ビルは都市部の一部を除いて将来的になくなっていくでしょう。小ざっぱりして街がキレイになったという人、街から猥雑さが消えてなんか寂しくなったと思う人、色んな人が出てくるでしょうが、いずれにせよサラ金ビルは現代遺跡のような存在になりつつあります。見納めになる日も近いかもしれません。

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